Player in Focus

●ラグビーをはじめたのはいつですか?
小学校1年生のときにりんどうヤングラガーズに入部しました。田舎だったので選択肢があまりなくて、父から「ラグビーか剣道、どっちがいい?」と聞かれて、ラグビーを選びました。
練習は、楽しくはなかったです(笑)。でも小学生ながら、週一回くらいは体を動かした方がいいかなと思って続けてました。特に合宿はすごくきつかった思い出があります。でも小学生のときは足が速くて試合では簡単にトライが取れて、いわゆるスタープレーヤーで・・・だから試合をするのはすごく好きでした。


小学生のころ

中学時代にゲームキャプテンを
したとき(一番左が末次選手)


●佐賀工業高校を選んだのはなぜですか?

中学3年のときに成績が落ちて親に怒られ、「勉強をやる気はあるのか」って言われて、「ない」と答えました。 「じゃあ何をするのか」と聞かれたので、「スポーツをやる」と。
中学校では部活でサッカーをやっていて、その時点で選択肢はふたつ、サッカーかラグビーでした。りんどうYRの先輩たちが佐賀工業に進学していて、将来の進路にもつながるという話を聞いていたのでラグビーに決めて、佐賀工業への進学を希望しました。
当時りんどうYRでお世話になっていたコーチと一緒に佐賀工業の練習を見にいって、監督の小城先生から「50m向こうからオレに向かって走ってこい!」と言われ走って見せたら、「うちに来い」と言ってもらえました。

実はお笑いの道へと進もうかとひそかに思っていたのですが、スポーツをする、と親に宣言してしまったので、そこでお笑いへの道もなくなりました。その時が自分としても心を定めた瞬間だったので、そこが自分にとってのターニングポイントになったと思います。

●佐賀工業高校でのラグビーはどうでしたか?

ノックオンをしないこと、そしてタッチに出ないことへの小城先生(監督)のプレッシャーは半端ではなく、自分がノックオンをしたのは3年間を通して1年生の歓迎試合のときと、3年のときの由布院合宿での試合のときだけです。ノックオンをしたらすぐに2軍になるので、高校時代は堅実なプレーをしていて、タッチに出たことは一度もなかったです。

毎日の練習はとにかくきつくて、自分のポジションはみんな走り過ぎてガリガリで、マラソンランナーみたいな体型になっていました。正直練習が嫌でしたね・・・。
ただ、高校時代に小城先生から教えていただいたことに間違いはなく、今でも現役を続けられているのは、あのころ必死に過ごした毎日があったからじゃないかなと思います。まっ、戻りたくはありませんが(笑)。

●九州電力に入社したきっかけ、そしてラグビー部に入部した当時のことを教えて下さい。

じいちゃんが九電はいいぞ、と言っていたことと、父親が銀行員だったことに影響を受けて、高校を卒業したら大学に進学して、その後九電か福銀に入ろうと思っていました。
実は大学への進学も決まっていたのですが、まさに不況の真っただ中で、大学を卒業したあと希望の会社に入れないかも、という思いもあり、九電から誘いがあったときにはすぐに、いきます、と答えました。

九電では僕が入部した当時からBKコーチ、FWコーチ、監督がいて、練習をしていました。僕は19才で当時62kgしかなく、練習では誰にあたってもあたり負けしてはじかれる。毎日毎日、体が痛かったのを覚えていますね。

●現在、会社ではどのような仕事をしていますか?

今は職種が配電で、その中で設計を担当しています。設計の中にもいろいろありますが、供給工事が担当です。
新築で家が建ったときにどこに電柱を建てて、どのように電気を送るかなどについてお客さまと相談し、ここだったらじゃまにならないという場所を探します。そして役所などに許可をもらうまでが自分の仕事です。
いろんなお客さまと接することができるのが面白いですね。難しい交渉などで、お客さまから承諾をもらえたときはすごくうれしいです。


スーツ姿の末次選手。自転車で通勤しています

●HP掲載のプロフィールに「尊敬する人」として祖父と父と挙げていましたが、どんなご家族ですか?

経営者で社長をしていたじいちゃんはス―パー九州男児で、「お金は使え!」とよく言っていました(笑)。一緒に住んでいて、「好きなものだけ食え」とも言ってましたね。よくオロナミンCを買ってくれていました。

一方、銀行員をしていた父は厳しい人でしたが、仕事の話を聞いていると面白い仕事だなと思っていました。でも周りの人たちからはお前に銀行はムリだろう、やめたほうがいいんじゃない?と言われてました・・・。

●休日はどのように過ごしていますか?

釣りが好きなので、スポットは教えられないですけど、時間があれば釣りに行っています。会社の釣り仲間たちと行くことが多いです。

●仲のいい選手は?

端迫、吉永、(今村)圭吾、久保の同期メンバーは今でも集まってS55(昭和55年生まれ)会をやってます。 キャラもひとりひとり違い、いいパーティができていると思います。


後輩たちからの信頼も厚い吉永選手&末次選手の
同期ウィングコンビ  

練習後の、この表情


●リフレッシュ方法は?

モンスターハンターでモンスターをぼこぼこ(モンハン用語で“フルボッコ”)にすると、ちょっとすっきりします。そして、たまにする気が合う仲間が集まっての飲み会は、すごく楽しいですね。それが自分にとってリフレッシュになっていると思います。

●ラグビーをする中で大切にしていることはありますか?

すべての人に感謝の気持ちは忘れないようにしています。そういった意味で練習中は手を抜けないですね。たとえば自分がアタックする側だったら、ディフェンスをしてくれる選手がいる。だから、本気でやらないと相手にとっても自分にとっても意味がないから、失礼のないように本気でやります。

あとはプレー中のコミュニケーションに加えて、それ以外でも自分はこういう風に走りたいからこういうパスがほしいとか、自分がやりやすいように他の選手と話はするようにしています。


プレーで、そして笑いでチームを盛り上げます

●いつも明るい末次さん、人生を楽しく生きる秘訣は?

感謝の気持ちを忘れたらだめだと思います。ラグビーができる状況への感謝の気持ちは誰でも口に出して言っていますが、本当にそれは当たり前じゃないと実感しています。でもそれは口で言うことではなくて、当たり前じゃないからこそプレーヤーとしてラグビーに対する姿勢で示したいです。
会社での仕事とか、家庭でも家族がサポートしてくれていることなどに対して感謝の気持ちを持って接する、そういうことを常に思っておけばおのずと人生が楽しくなる、というより、人生が豊かになると思います。



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