|
約1ヶ月ぶりのトップリーグチームとの対戦となった本戦では、タイトなゲーム展開の中で冷静なゲームメイクをすると共に、自ら前へ前へと仕掛けていく本来の持ち味を存分に発揮し、チームを勝利に導いたSO齊藤選手に話を聞きました。 |
|
●リコー戦を終えての感想や手ごたえを教えてください。
今回の試合は、トップリーグのチームに対して自分たちの実力がどれくらいなのかを知る、指標となる試合でした。ブレイクダウンでやられることが多かったのでそこはまだ差があるのを感じましたが、自分たちが優位に立てたところもあり、課題と成果が明らかになったことは収穫でした。
優位に立てていたところとしては、1対1では前に出ることができていたし、意図的にゲームを組み立てることもできていました。そしてそこに結果もついてきたことによって、今までやってきたことはトップリーグでも通用することを感じました。
●自身のパフォーマンスについてはどのような評価をしていますか?
良いところもあったし、同じくらい悪い判断・プレーもありました。
試合後には手ごたえを感じましたが、後で試合の映像を見てみると自分でここは違ったなと反省するところもいろいろとありました。
|
●タイトな試合でゲームをコントロールするのは難しかったと思いますが、試合中、特に考えていたこと、意識していたことはありましたか?
今自分が一番考えているのは、ボールを持ったときに常に自分で勝負を仕掛けることです。
足のケガから復帰して以降、自分の良さである、まずは自ら仕掛けていくことが自然とできなくなっていました。だからラインにプレッシャーをかけられなかった。それをレイソー(レイサム選手兼プレイングコーチ)に最近指摘され、チャンスがあればもっと前に走ろうと思うようになりました。
外国人BK選手の中でも最近は特にスウィンズ(スウィーニー選手)と共に試合に出場する機会が多いですが、彼は私のプレースタイルを十分に理解したうえで流れの中で必要な情報を常に与えくれます。それがプレーの選択肢に幅をもたらし、自分をより自由にプレーさせてくれています。
|
●チームのパフォーマンスはどうでしたか?
ブレイクダウンなど修正が必要なところはありましたが、良いプレーも多くありました。特にFWがすごく機能していたと思います。今まではBKからのコール待ちで動き出すことがほとんどでしたが、今シーズンはFW一人一人が考えてプレーしていますし、すごく助けられています。リコー戦でもそういうシーンが多くありました。
●最近のBKの様子はどうですか?
一番感謝しているのは、年長者の吉永さんと末次さんです。練習の雰囲気を盛り上げてくれるのもそうですが、彼らの“本気”の姿が下の人間を奮い立たせてくれます。ふたりの存在がとても大きいです。
また(ルーキーの)小森は、最年少者でありながらしっかり自分の意見も言うし、練習中にもディスカッションができています。それは今までなかったことで、チームとしていい傾向ですね。
全体としても層が厚くなり、全ポジションにおいて、誰が試合に出てもある程度のパフォーマンスができる状態にあると思います。
●これから2週間ほどのパフォーマンスウィークに入りますね。
筋力、スキル、コンディショニングにおいて各個人がレベルを上げるのはもちろんですが、一度試合から離れるので、現在開催されているワールドカップから世界のラグビーを勉強するもよし、各個人の足りないところを補う時間にするもよし、各々がこのパフォーマンス期間を有効に使えればと思っています。
●ファンのみなさまにメッセージをお願いします。
まずは私たちの活動に対しご理解をいただき、すばらしい環境を与えてくださる職場の皆さま、そしてトップリーグ昇格を待ち望んでくださるファンの皆さま本当にありがとうございます。
今、こういう時期にラグビーができることは、決して当たり前ではなく、特別な事であること。今、こういう時期だからこそ、仕事もラグビーも本気で取組み、結果を出さなければならない。そう強く感じます。これからもヴォルテクスに変わらぬご声援をお願いします。
|
|