2009年10月5日(月)の日記


 これで最後との思いで、渾身の日記を書いた前回のDJ体験記。ほっとしていたのも束の間、やはり巡ってきました私の番が・・・

 10月5日現在、ヴォルテクスは苦しいシーズンを強いられています。
しかし、各週のロカこんの内容が、かたーーーーいっ!!
執筆者(選手)諸君、こういう時こそ日記ぐらいは明るく書こうではないか!!

 それでは、読者の皆さま、お気楽なOBの日記に最後までお付き合い下さい。

 世は空前の「イチロー」旋風。
ご存知、野球界のイチローは、メジャー9年連続200本安打の新記録を達成した。
偉業達成後のさらりとしたコメント「他者との競争が終わってホッとした。これからは自分との競争が始まる」がまた、尊敬の念を増長させる。

 政界では民主党が、政権を獲得した。衆議院選挙の歴史的勝利の裏側に、ここでも「一郎」。
「政界の壊し屋」こと小沢一郎氏の力が多大に影響していた。

 さて、我がヴォルテクスに「一郎」は?と見渡してみると・・・
居るではないか、鹿児島桜島で育った豪傑「山元 宗一郎」が!!
ヴォルテクスの「壊し屋」の異名を持つ山元先輩は、その大きな身体を活かし、これまでFWの肉弾戦の核として、相手FWを壊してきた。

 しかし、壊すのは相手だけではない。時にチームの攻撃のいい流れをも壊す・・・
数年前のオーストラリア合宿での試合中、連続攻撃の最中なぜか相手ディフェンスラインから、味方チームの飛ばしパスを電光石火のヘディングでカットした、「山元ボンバーヘッド事件」は記憶に新しい。
9年連続、年間200本ノックオンの記録は未だ誰にも破られることのない、未踏の頂である。

 そんな「壊し屋」が今シーズンは壊れていた。春先から怪我でリハビリを続けてきたのである。

 しかし、奇しくも7カ月ぶりに鹿児島の桜島が猛々しく噴煙を上げた10月3日、Bチームの福岡サニックスブルース戦で九電の桜島が復活した。後半からの出場ではあったが、ファーストプレーで相手攻撃を寸断するジャッカルを決め、存在感を示した。

 入社以来、兄のように慕ってきた、「壊し屋」の復活は、我が事のように嬉しかった。
試合結果は完封負けであったが、被トライ後のインゴールで飛び交う前向きな言葉からは、若手選手の精神的な成長をうかがうことができた。点差ほどの実力の差はない。では点差が表すものとは?

 トップリーグには、ラグビーならではの、チームの明暗を分ける勝ち点がある。4トライ以上、7点差以内の負けに与えられる勝ち点「1」である。

 毎年、この勝ち点「1」がシーズン終盤に大きなドラマを生む。
私が思う、勝ち点「1」を得ることができるチームは、80分間通して15人全員の闘志が途切れないチームである。14人ではなく、グラウンド上の15人全員である。75分ではない、79分でもないノーサイドの笛が鳴るまでの80分である。

 長々とOBの勝手な独り言を続けてしまったが、現役選手の皆さんには途切れぬ闘志で残りの試合、勝ち点を積み上げていってもらいたい。そう願うばかりである。

 我々サポーターは、80分間途切れぬ「ゴーゴーキューデン!押せ押せキューデン!!」のエールを送り続けましょう。

 

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