2009年7月21日(火)の日記


 こんにちは。
 最近、部員のみんなが僕とあまりしゃべってくれません。。。
 Yammyです。

 私は以前オーストラリアに住んでいたことがあります。
 ブリスベンという街で暮らし、オーストラリアの会社で働いておりました。
 が、当時は経済的に非常に厳しい生活をしておりました。
 毎月給料前になると食材を買う金もなかったものです。
 その為、自然の恵みを食材として頂くことがしばしばありました。
 海に行きピピと呼ばれるアサリのような貝を、よく拾いに行っていました。

 ある日、いつものようにピピ拾いをしていた時、ある親子がビーチを散歩していました。
 私は小さな網の中に今夜の食材となる拾ったピピを詰め込んでいました。
 すると散歩をしていた親子のお父さんの方が
 “何を獲っているんだい?”
 と陽気なオージーイングリッシュで話しかけてきたのです。
 お父さんと一緒にいた6歳くらいの男の子も眼をキラキラさせて私の答えを待っていました。

 “ピピです”
 私は得意げに、そして誇らしげに答えました。
 答えを待っていた男の子も“わおー”とキラキラしている眼をより一層輝かせていました。
 お父さんは笑顔で私にこう言いました。

“釣り用の餌を拾っているんだね?”

 私もすかさず笑顔で答えました。
 “いや。食べるんですよ”
 そう私が言うや否や、さっきまで目をキラキラさせていた男の子が
 “ダディー!!!!!!”
 と泣きそうになりながらお父さんの方へと逃げるように寄り添い
 そのお父さんも
 “そ、そうなんだ。へ〜”
 と言いながらひきつった顔で去っていったのでした。

 いつか男の子がピピのおいしさに気づいたらいいなぁ、と思いながら家路についたのでした。

 以上、オーストラリアでのある1日Vol.1でした。

 では、また次回。
 Yammy


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