新体制となり、シーズンがスタートして2カ月。新キャプテンの松本允選手(27)、そして昨年から引き続きバイスキャプテンを務める齊藤玄樹選手(27)、そこに新しくクラブキャプテンとして久木元孝成選手(27)が加わり、今年のヴォルテクスを引っ張っています。

ヴォルテクスの目指す新たなチーム像とは?
同じ27歳の3人、リラックスした雰囲気の中で行われたインタビューでしたが、それぞれの語る言葉の中から今シーズンのヴォルテクスを解読するためのヒントとその情熱がうかがえます。


キャプテン 松本允選手、バイスキャプテン 齊藤玄樹選手、クラブキャプテン 久木元孝成選手

キャプテン、バイスキャプテン、そしてクラブキャプテンの役割の役割とは

松本選手まずキャプテンの一番の役割はグラウンドでチームをまとめること。特に試合では出場メンバーしかそこには立てないから、チームをグラウンドレベルでしっかりまとめるのがキャプテンの仕事。

バイスキャプテンはキャプテンが気付かないところをサポートしてくれたり、BKについては(バイスキャプテンの)玄樹にきかないとわからないから助けてもらってる。

今回クラブキャプテンは新しくできて孝成がやってくれてるけど、これっていう明確な役割はないよね。もちろんグラウンドでリーダーシップを発揮するというのはあるけど、去年まではキャプテンがグラウンド外のところまで気を回さないといけない状況だったから、今年はクラブキャプテンの孝成がチームの雰囲気であったり、練習に入る個人個人のモチベーションの持っていき方とかにおいてリーダーシップを発揮してもらいたいなと。


久木元選手 そうだね。クラブキャプテンっていう役割は、チームがグラウンドでもグラウンド外でも、何をやらないといけないかっていうのをひとりひとりが考えるきっかけをつくることかなと思ってる。なんでここに自分たちがいて、ラグビーをしていて、何のためにこの会社に入ったのか。勝つためにはどういうことをしないといけないか、どういう準備をしないといけないか、どうやったらみんなに応援してもらえるか、とか。

その中でも雰囲気作りは一番心がけていて、まずは練習の入りや一体感を大事にして、それができるようになってから技術面でプレーの声であったり、もっと普段から互いに声をかけあうようになったらいいと思う。

そしてひとりひとりがもっと互いに興味を持つこと。今まではドライというかさっぱりした感じで、やるときはやる、それ以外はキャプテンに任せるという感じだった。それもいいけど、今日あいつどうしたの、元気ないな、がんばろうぜとか、そういうところでもよりひとりひとりが近くなって、細かいところでまとまるのが大事だと思うから。そういうところのひとりひとりの意識をあげていくのも自分の役目だね。


斉藤選手 バイスキャプテンはジャガー(松本キャプテン)のサポートが仕事。あとはBKのこともバイスとしてやらなくちゃいけないことだし、SOというポジション柄もあるけど、戦術のこと、戦いかた、その時々のサインプレーとか、そういうところを監督やヘッドコーチと話す機会も多いから、そこらへんを決めていったり。

練習の雰囲気を盛り上げるとかいうところではなくて、よりラグビーの技術面のところでリーダーシップを発揮するのがバイスとしての役割かな。


チームの今の雰囲気

松本選手 今いい雰囲気だと思う。今年は監督が自主性、自分たちから考える、自分たちから行動するっていうことを大事にしていて、春シーズンからウエイト、フィジカルからはじまってチームの練習がどんどん入ってきて新しいことにも取り組んでるけど、すごくそれぞれが考えてラグビーをしてるのを感じる。去年は与えられたものをやってるという感じが強かったけど、そこらへんが今年は去年よりよくなってきてると思う。


斉藤選手 聞かれるから答えるんじゃなくて、自分から話をしだす選手が、特に若い選手で増えているのが去年との一番の違い。その発言の内容が間違っていたとしても、そこに対して耳を傾けるような環境が今ある。だから若手はどんどん伸びてきてると思うし、生き生きと練習しているのをすごく感じる。それが中堅やベテランの刺激にもなっていい相乗効果になるし、去年と雰囲気ががらっと変わった。試合が始まれば若手が伸びてるのが実感できると思うからそれが楽しみだし、早く結果として出ればいいなと思う。


久木元選手 あとは今、新しいものを色々と取り入れていて、新しいものはみんな興味を持ってやるよね、それはラグビーじゃなくてもそうだけど。今は新しいことにいい感じで取り組めてるから、それを持続していくことが大事。勝ちたいという思い、トップリーグに戻りたいっていう気持ちが今みんな強くて、新しいこともやって、これ、できるかもしれないってみんなが思ってる、その気持ちひとつでこれだけチームが変わった。あとは何をするかっていったら、それを体現して持続していくこと。勝ちに飢えている感じがいい雰囲気を生んでるから、それをどれだけ最後まで、トップリーグに上がるまで思い続けられるか。 もしかして無理なんじゃないかって思うときがくるかもしれないけど、そこでも互いに本気でひとりひとりを信頼して、スタッフを信頼していくことが大事だと思うから。今やっとその雰囲気ができてきたからやっとスタートラインに立てた、こっからが勝負だなって。今はすごくいい雰囲気だと思う。


松本選手 今チームが新しいことをやって吸収しようという意欲を感じるよね。そういうふうにチームが調子がいいときはリーダーってすることがなくて、少し方向修正のかじ取りをすればチームは自然といい方向に流れていく。でも実際試合をしたときとかに絶対どこかで壁にぶつかるときがきて、上手くいかなかったり、実際、試合でやってみたら思い通りにならなかったりで、そこでいい雰囲気できているのが停滞してしまったら今までと変わらない。だからチームが壁にぶつかったときにこの3人が中心になって、もう一度チームの勢いを戻さないといけないときがくると思う、そのときが大事だよね。

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