8月15日(金)、北見合宿8日目。朝8:40に、7泊お世話になった東急インホテルを後にし、IBM戦の開催地となる関東へ移動しました。早朝の移動とあって、バスの中も、飛行機の中も爆睡です…。(笑)

 羽田空港に到着すると、想像以上の暑苦しい熱気が漂っていました。最近、ヴォルテクスのNGワードとなっている「暑い!」という言葉が、端々から聞こえてきます。しかし、それを攻め合う気力すら出てこないようです。身体の大きな選手はバスへ乗り込むまでの2,3分の間に、汗が吹き出していました。


 ヴォルテクスメンバーを乗せたバスは、いざ東京電力ラグビー部のグラウンドへ。
 試合前の最終調整のために東京電力ラグビー部さまのご厚意でグラウンドをお借りしました。
 異常なほどの暑さと明らかに疲労がみえている選手たちを考慮しての1時間弱の短時間練習でしたが、集中して取り組みました。
 8月16日(土)、合宿9日目は、日本IBMビッグブルーとの練習試合です。練習試合を最後に、夏合宿が終了します! IBMに勝利し、嬉しい土産話を福岡へ持ち帰れるように頑張ります!!
VS 日本IBMビッグブルー


キューデンヴォルテクス 日本IBMビッグブルー
50   37

チーム名   T G PG DG 小計 合計
キューデンヴォルテクス 1st 3 2 0 0 19 50
2nd 3 2 0 0 19
3rd 2 1 0 0 12
日本IBMビッグブルー 1st 1 1 1 0 10 37
2nd 2 2 1 0 17
3rd 2 0 0 0 10



出場選手
Aメンバー

1 中村 嘉宏 13 ティム アトキンソン
2 谷口 大督 14 吉永 将宏
3 松尾 健一 15 黒木 孝太
4 ルーク ドハティ 16 佐藤 孝樹
5 浦  真人 17 小柳 和幸
6 山本 英児 18 トム マクベリー
7 吉上 耕平 19 進藤  猛
8 川嵜 拓生 20 松尾 匡祐
9 村上 龍寛 21 今村 圭吾
10 齊藤 玄樹 22 末次 弘明
11 山口 雄一 23 前田 健介
12 ナイサン グレイ    

Bメンバー

1 有馬 昌宏 12 大坪 弘明
2 佐藤 孝樹 13 吉岡 泰一
3 小柳 和幸 14 久保 章太
4 山元 宗一郎 15 吉田 克也
5 端迫 雅俊 16 濱田 修一
6 河原崎 峻 17 小野田 寛文
7 進藤  猛 18 吉浦 利浩
8 大山 貴弘 19 平野  勉
9 松尾 匡祐 20 安部 和輝
10 瓜生 丈治 21 本多 祐三
11 前田 健介 22 今村 圭吾

 太陽が真上に昇る12時、昨日と変わらぬ暑さの中、ヴォルテクスボールで試合が開始されました。
 1st9分、敵陣に攻め込んだヴォルテクスは、CTBグレイ選手が相手のディフェンスラインの裏を突くチップキックを蹴ります。このボールをLO浦選手がキャッチし、FL吉上選手へ渡し、ラックからSH村上選手、LOドハティ選手、NO.8川嵜選手、SO齊藤選手、FB黒木選手、WTB山口選手へと見事にパスが繋がりそのままトライをゴール左に先制トライを奪います。

 これでリズムに乗った15分に、ヴォルテクスの反則によりペナルティゴールを決められますが、22分には自陣ゴール前のピンチから、相手ラインアウトをターンオーバーします。そこからできたラックから展開してアトキンソン選手が勢いよく抜け出しトライを決め、14対3とします。


 一方、IBMもゴール目前までボールを持ち込みますが、ヴォルテクスの激しいプレッシャーからミスを起こし、なかなか得点に結びつけることができません。しかし、31分、暑さからコミュニケーション不足となっていたヴォルテクスがディフェンスラインに大きく穴を空けてしまい、その隙を突かれてIBMに初トライを奪われ、14対10とその差を縮められます。
 我に返り、改めて気を引き締め直したヴォルテクスフィフティーンは、37分に連続攻撃からCTBグレイ選手が飛び出しトライを決め、19対10で前半を折り返します。

 2ndは、IBMキックオフでのスタート。後半もそのままの勢いで臨みたいヴォルテクスは、9分に敵陣ゴール前まで持ち込むものの、ミスで相手のラインアウトとなりますが、依然としてチャンスの続くヴォルテクスは、FL山本選手がラインアウトでターンオーバーし、SO齊藤選手へ繋ぎます。そこへ瞬発力抜群のアトキンソン選手が走り込み、本日2本目のトライを奪って26対10とします。



 10分にペナルティゴールをIBMに決められますが、ヴォルテクスの果敢な攻撃は止まることを知らず、21分、25分にも追加のトライを奪い、38対13と突き放します。
 この点差に安心してしまったヴォルテクスに対して、最後まで諦めないIBMが反撃に入り、30分、39分とトライを決められてしまいます。



 2ndを終えた時点で38対27と、最大25点あった点差が11点差に。ヴォルテクスは、詰めの甘さによる逆転をさせまいと、3本目も終始リードする展開に望みをかけて挑みます。

 ヴォルテクス、IBMともにメンバーを総入れ替えして臨んだ3本目。
 開始直後の1分に試合が動きます。ハイパントを蹴りあげられ、自陣までボールを持ち込まれたヴォルテクスは、ラックからLO端迫選手、HO佐藤選手へボールが渡ると、佐藤選手は大きくゲインし、左サイドラインを物凄いスピードで走りこんできたFB吉田選手へ繋ぎます。吉田選手は、相手ディフェンスを振り切りサイドラインぎりぎりを走り抜けてトライを奪います。




 ヴォルテクスは6分にもチャンスを生かし、得点を追加します。連続攻撃からSO瓜生選手が蹴ってゴールエリアに落ちたボールを前田選手が相手ディフェンスを抜いて押さえ、トライを決めます。この時点で、50対27。快勝へのカウントダウンが始まります。




 しかし、IBMに選手交代があり、昨シーズンのトップリーグで大活躍した巨漢NO.8のフィリピーネ選手がフィールドに。ヴォルテクスは、トップリーグIBM戦でも、このフィリピーネ選手1人に何人もの選手が抜かれ、痛い敗戦となった記憶があります。そのフィリピーネ選手に、29分、33分に2本のトライを奪われ、50対37まで点差が縮まり嫌な雰囲気が流れ込みますが、その後はヴォルテクスが踏ん張り、IBMに追加点を奪われることなく、そのまま試合終了。
 40分を3本、120分通して、IBMを終始リードする危なげない試合展開で終えることができました。



 試合後、トンプソンHCは、「今日の試合に勝ち、良い形で合宿を終わることができたことが良かった。特に3本目に出場したメンバーは、春の厳しい試合展開からここまで仕上げてきたことに対して、本当に良くやってくれたと思う。トップリーグまでの残り3週間を充実させるとともに、このIBM戦で満足せず、来週行われるワールド戦や、三菱重工長崎戦へ繋げていこう!」とメンバー全員に向けて話をしました。

 選手、スタッフの皆さん、9日間の合宿お疲れ様でした。トップリーグ開幕までは、残り3週間です。「たった3週間、されど3週間」という思いで、最後の最後まで進化し続け、開幕戦を迎えましょう!
 また、ファンの皆さまに対しましては、合宿期間中も遠方よりご声援いただきありがとうございます。トップリーグで、勝利の喜びをともに分かち合えるよう、引き続き熱いご声援をよろしくお願いいたします。

 最後になりましたが、合宿開催にあたり大変なご尽力をいただきました北見市教育委員会の皆さまをはじめ、北見東急インホテル関係者の皆さま、またグラウンドをご提供頂きました東京電力ラグビー部関係者の皆さまに感謝申し上げますとともに、厚く御礼申し上げます。
 トップリーグで「トップ7」を達成し、良いご報告ができるよう今後もチーム一丸となって精進してまいります。

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