九州電力キューデンヴォルテクス　北見合宿レポート No.3

　８月１０日（日）。練習合宿より試合合宿の方が、時間が経つのが早く感じられます。もう、北見合宿３日目。午前中は雲が多かったものの、午後からは強い日差しが照り始めました。
　本日は、NTTコミュニケーションズとの練習試合。昨日の三菱重工相模原ダイナボアーズ戦のリザーブメンバーがスタメン入りし、トップリーグ昇格を目指すNTTコミュニケーションズとの試合に挑みます！

　今試合は、８月２、３日、１０日で行われる北見市のラグビーフットボールフェスティバルの一環として開催され、期間中に高校生、社会人の試合が多数実施されていました。
　そのフェスティバル最後の試合を飾ったキューデンヴォルテクスvsNTTコミュニケーションズの一戦は、互いに一歩も譲らない展開となりました。

キューデンヴォルテクス		NTTコミュニケーションズ
21		35

チーム名		T	G	PG	DG	小計	合計
キューデンヴォルテクス	前半	2	2	0	0	14	21
キューデンヴォルテクス	後半	1	1	0	0	7	21
NTTコミュニケーションズ	前半	2	2	0	0	14	35
NTTコミュニケーションズ	後半	3	3	0	0	21	35

1	小柳　和幸	9	松尾　匡祐
2	佐藤　孝樹	10	久木元　孝成
3	松尾　健一	11	末次　弘明
4	吉浦　利浩→平野勉（後半14分）→ 吉浦利浩（後半17分）	12	大坪　弘明　→ 　三輪　幸輔（後半11分）
5	川嵜　耕大	13	森田　啓介
6	河原崎峻	14	久保　章太
7	進藤　　猛	15	黒木　孝太　→ 　本多　祐三（後半11分）
8	山本　英児

　ヴォルテクスのキックオフで試合開始。春シーズンの反省を生かし、いち早くリズムを掴みたいヴォルテクスですが、前半から自陣でのプレーを強いられ、ディフェンス中心の時間が流れます。
　我慢し、激しいタックルで相手のアタックを阻止し続けたヴォルテクスにチャンスが巡ってきます。前半１９分、敵陣まで攻め込むと、２２ｍ付近中央スクラムから、相模原戦でも活躍したNO.8山本選手がサイドアタックからラックを形成します。そこから左へ展開し、ボールを繋ぐと、WTB久保選手が抜け出し先制トライを奪います。

　しかし、その直後の２３分に自陣へ攻め込まれると、スクラムから展開されNTTにトライを奪われ７対７の同点とされます。
　２７分にも、NTTにターンオーバーされてボールを奪われ、BK陣へと繋がれ逆転トライを決められますが、ヴォルテクスがこの試合にかける思いの強さにより、３３分、敵陣での相手ペナルティからクイックスタートしたSH松尾（匡）選手からSO久木元選手へとボールを繋ぎ、CTB大坪選手、FL河原崎選手へ展開して再び同点となるトライを決め、振り出しに戻します。
　前半ラスト５分、激しい攻防が続くも１４対１４の同点のまま前半を終え、後半戦の勝負へ臨みます。

　ハーフタイム、トンプソンHCは、次のように指示を出しました。
　「試合序盤のディフェンスは良かったが、徐々にタックルが弱くなり、それが自分たちのリズムを崩す原因となっている。トライを取られた後のキックオフでミスをしているから、修正しよう！前半は、相手の反応に合わせて動いていた。後半は相手に反応させるくらいにヴォルテクスから仕掛けていこう！」

　後半開始１分、敵陣２２ｍ付近でWTB久保選手が相手キックをチャージして、弾いたボールを自ら拾い上げると、そのままスピードを生かし走り切って追加点を奪い、２１対１４とリードします。

　今シーズントップリーグ昇格を狙うNTTは、再び同点にしようと激しい攻防でヴォルテクスに立ち向かってきます。１０分、自陣ゴール前５ｍスクラムからNO.8がサイドアタックで持ち出しラックとなると、SHからFLへと繋がれてまたも同点トライを奪われます。
　再スタート。とにかく早く流れを持ち込みたいヴォルテクスでしたが、敵陣まで入り込んで得たチャンスを自らのミスやペナルティで尽く潰してしまい、追加点に結びつけることができません。また、前半ディフェンス中心の展開であったことから疲れも見え始め、相手のアタックを個々のタックルでなんとか阻止するものの、組織的なディフェンス力を発揮することができません。

　一方、NTTはヴォルテクスの弱ったディフェンスラインの隙を突いてきて、２７分にトライを奪われると、３３分にもターンオーバーされ、トライを決められてしまいます。
　ヴォルテクス必死の反撃も及ばず、残念ながら、２１対３５でNTTコミュニケーションズに敗れてしまいました。