平成18年5月30日(火)ソラリア西鉄ホテルにおいて、福岡日豪協会(会長:川合辰雄九州電力相談役)第17回総会が行われました。
総会終了後九州電力ラグビー部所属の元オーストラリア代表ナイサン・グレイ選手が、「Nathan Grey 福岡への道」と題して、クリス・フリン氏(九州情報大学助教授)の司会により、講演を行いました。

フリン氏の好司会で、Greyの少年時代からワラビーズに選ばれた際のエピソード、ワラタス時代の思い出やこれからの九州電力ラグビー部での役割など語りました。  主な講演内容は以下のとおりです。


少年時代の憧れのスターは?

ラグビーを始めたのが遅かったので、幼少時代の憧れは父だったね。


初めてワラビーズに選ばれた時の感想は?

電話を受けて、思わずルームメートを抱き上げてしまったよ。


ワラビーズで印象に残ったことは。

たくさんあるよ。まず初めてワラビーズとしてボールに触ったのは…ノックオンだったね(笑)ゲームとしてはデビュー戦である1998年のフランス戦。これは一生忘れられないね。なぜかって、ラックの下敷きになり、思いっきりフランスチームの選手に踏まれた傷が、今も残ってるからだよ(笑)後は1999年、2003年のワールドカップ。それと2001年のブリティッシュライオンズに全勝したことかな。 
1999年のW杯は、僕とスタニフォース(現S14ウェスタン・フォース所属)が一番若かった。40人の素晴らしい仲間と世界一になったのは、若い僕らに貴重な経験となったね。また2003年のW杯は、イングランドのウィルキンソンに、DGを決められたのが、凄く悔しかった。


NZオールブラックスの「ハカ」について

NZ伝統の踊りかもしれないが、僕には22人のダンスに見えたね(笑)


スーパー12、NSWワラタスについて
8年間プレーして、素晴らしい仲間が出来た。彼らとは今でも友達だよ。

ライバルについて

タナ・ウマンガは非常に危険なプレーヤーだった。またダニエル・ハーバートは強く、とてもうまい選手だった。強いプレーヤーとする際は、自分の力を試せるので、楽しかったよ。またライバルではないが、南アのプレトリアで、5万人を超える南アフリカ人の中で行う試合は、とても難しかったね。


なぜ九州電力に入団しようと思ったのか?

親友であるカラム・ヒューズとリック・ティレルから、福岡の街の素晴らしさを聞いた。親友からの助言は間違いないからね。また豪州A代表ヘッドコーチやQLDレッズで名コーチとして活躍したトンプソンが入団すると聞いたから。海外でプレーしてみたいと思っていたところに、いい選択肢のチームが九電であった。


日本での問題は?
言葉はそんなに問題でなかったね。今も日本語学校で勉強してるしね(笑)しかし、日本の家は狭いのに驚いた。福岡の人は僕を歓迎してくれて、いろいろ助けてくれるので、問題はない。

これからの九電ラグビー部について

トップリーグの昇格を目指し、その手伝いをする。というのが九電に入団することを決めた一つの理由です。出来上がったチームより、トンプソンや私の力でトップリーグ昇格するというプロセスに魅力を感じた。ここ1年でいろいろなことを選手に伝え、日本人選手も大きく変化してきている。今年は必ず期待できる年になりますよ。


W杯で日本が活躍するには?

それは難しい質問ですね(苦笑い)今後も強い相手と戦い、企業単位でなく、企業と協会が一体となって取り組む必要があると思います。


これからは御来場者からの質問

今までで一番思い出に残るタックルは?

タックルする方より、すごいタックルをされた方が、よく覚えているよ(笑)しいてあげるなら、2001年メルボルンで行われたブリティッシュライオンズとの第2戦で、オドリスコにしたタックルは、皆さんからもよく言われるので覚えています。


豪州ではオージールールの方が人気あるのですか?

恐らく競技人口だけ言えばサッカーが一番。しかし人気は@オージールールAラグビーリーグ(13人制ラグビー)Bがラグビーユニオン(日本で言うラグビー)かな。


パシフィックファイブネーションズをどう思いますか?
IRBはいい発案をしたと思います。トンガはタフな相手であるが、このような強い相手と戦うことで、次のW杯の展望が見えてくる。

福岡の夜を楽しんでますか?

時々コーチの許可を取って飲んでいるけど、楽しんでますよ(笑)(トンプソンは苦笑い)


ワラタスに戻ることは考えてませんか?

S14の準決勝を見ていると、イライラしたし、やりたいと思う時もある。しかし、九電に来ると決めて来日した以上、九電が必要とする限り九電でプレーするし、僕のラグビーキャリアは九電で終えるつもりである。九電でやり尽くす。


時間が足らない位質問が飛び交い、盛況にN・グレイ選手の講演会は終了しました。
その後場所を移し、ワインとチーズのティスティングパーティ。会場内でもグレイ選手をはじめとする九電の選手は、このとおり参加者に囲まれ懇親を図りました。
グレイ選手お疲れ様でした!!



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