昨季の王者を相手に一歩も引かず、互角の戦い! 9月8日(土)19:05、秩父宮ラグビー場。日もすっかり沈みナイター照明がグラウンドを煌々と照らす中、両チームの選手たちが入場。昨季トップチャレンジを勝ち抜き昇格したヴォルテクスと昨季王者サントリーサンゴリアス。大方の予想を大きく覆す熱い戦いがヴォルテクスのキックオフで開始しました。
試合が動いたのは開始2分。サントリーのスピードあるバックス攻撃にヴォルテクスのディフェンスがついていけず、早々にトライを許します。ゴールも決められ0−7。 「サントリーが圧倒するのか?」会場がそんな空気になりかけた前半6分、ヴォルテクスが連続攻撃で敵陣に攻め込むと、FB荒牧選手がディフェンスラインのギャップをつき、抜け出し、絶妙なタイミングでパスをもらったWTB吉田選手がそのままゴール右隅に飛び込みトライ! ゴールは惜しくも外れ5−7。 サントリーから早い時間帯でトライを取り返し、勢いに乗るヴォルテクスは前半10分、ラックからFL平田選手が抜け出すと、LOクリス・ジャックにつなぎゴール前まで前進。最後はLO浦選手が飛び込み逆転のトライで10−7。ヴォルテクスファンの歓声が会場中に響き渡ります。
このまま黙っていない王者サントリーはFW・BKで圧力をかけ始め、16分にはFWに押し込まれ、27分にはバックスの連続攻撃でトライを許し、10−21と少しずつ突き放されます。 なんとか喰らいついていきたいヴォルテクスは、前半29分敵陣で得たペナルティから荒牧選手が速攻で仕掛けサントリーの不意をつくと、自ら蹴ったショートパントを拾い、そのまま左隅に飛び込みトライ! 難しい位置からのゴールキックをSO齊藤選手が決め、21−17と追い上げます。 その後、波状攻撃を仕掛けてくるサントリーに対し、体を張ってなんとか食い止めますが、徐々にゴール前まで攻め込まれ、前半37分にトライを許し、28−17。 11点差に突き放され、前半を折り返します。
後半はサントリーのキックオフで開始。 後半から攻撃を加速させたいヴォルテクスは、FLトム・マクベリー選手、8マシュー・ルアマヌ選手、CTB島選手を投入します。 後半9分、突き放しにかかるサントリーにPGを決められ17−31と14点差になるものの、試合の流れは少しずつヴォルテクスへ。 後半14分、敵陣ゴール前で得たペナルティから8ルアマヌ選手が力ずくで突破し、トライ!ゴールキックはポストに当たり惜しくも入らず22−31。この時点で計4トライを奪いボーナスポイント「1」を獲得したヴォルテクスは攻撃のリズムをさらに加速。後半16分、敵陣で得たペナルティを再び荒牧選手が速攻で仕掛けると、それにFL平田選手が反応し、荒牧→平田→荒牧と繋ぎ、最後は荒牧選手がゴール中央に飛び込みトライ! ゴールも成功し、29−31と僅か2点差に!
サントリーの怒涛の攻撃を全員で体を張って止めボールを奪い、はね返されても何度も何度も果敢に攻めるヴォルテクスに、声援が徐々に多くなると、いつしかヴォルテクス応援団のいないスタンドから「ゴー!ゴー!キューデン!」「フレー!フレーキューデン!」と大声援が会場に響き渡ります! 後半22分、サントリーにPGを決められ29−34となるも、流れは確実にヴォルテクスに。攻撃のテンポを上げ攻めるサントリー、攻撃的なディフェンスで相手のミスを誘いチャンスを窺うヴォルテクス。一進一退の攻防が続きますが、その均衡は崩れることなく、ノーサイドとなりました。
昨季の王者を後半ノートライに抑え、トライ数で上回ったものの、あと一歩及ばず敗戦となりました。しかし、第1節の敗戦から切り替え、今試合で得た勝ち点「2」。ヴォルテクスは1試合1試合、確実に進化しています。
試合後、会場中から盛大な拍手が送られ、ヴォルテクスの選手たちに「感動した!」「いい試合でした!」「次の試合、期待してます!」・・等々、多数の声を掛けていただきました。80分間選手に熱い声援を送り続け、チームを後押ししていただきましたファンの皆さま、本当にありがとうございました!
次節の相手はトヨタ自動車ヴェルブリッツ。9月16日(日)瑞穂公園ラグビー場にて19:00キックオフです。是非、会場に足を運んでいただき、応援をよろしくお願いいたします。