いよいよヴォルテクスの本当の戦いが始まるトップキュウシュウリーグ後半戦、そしてトップチャレンジマッチを前に“レベルアップするための戦い”と位置付けて挑んだ本戦では、後半から投入された選手たちがアグレッシブなプレーでチームに貢献して存在感を存分にアピールした一戦となりました!
本戦はサテライトリーグとなりますが、第38回FBS杯争奪社会人ラグビー定期戦も兼ねており、開会式では前回勝利したヴォルテクスのゲームキャプテン松本選手から優勝カップの返還が行われました。
ヴォルテクスのキックオフから始まった前半、序盤から互いのゴールラインを脅かす一進一退の攻防が続く中、ヴォルテクスもコミュニケーションのとれたディフェンスで対抗するも、11分には連続攻撃からディフェンスラインの隙を突かれ、先制トライを許します。
その後はヴォルテクスがボールを支配し敵陣でのプレーとなるものの、接点でのリコーの激しさに押されリズムをつくれず、ラインアウトからのボールを展開し、SO齊藤選手がゲインしてキック、インゴールに転がったボールをWTB末藤選手が俊足を生かしてチェイスし、相手選手と競り合うも得点には結びつきません。中盤は互いにキックを多用する空中戦となる中、24分にはマイボールラインアウトからのモールでターンオーバーされ左へ展開、2本目のトライを決められます。
ヴォルテクスもひとりひとりが少しでも前進しようとする姿勢で挑み続けるも、リコーの連携のとれたディフェンスと激しいタックルを前に突破できません。続く37分にはラインアウトから連続攻撃で攻め込まれ、最後はオープンサイドに展開されトライ、0-17と差をつけられます。前半終了間際には自陣10m付近でペナルティとなりリコーがペナルティゴールを選択、キックがゴールポストをそれたところでハーフタイムに入ります。
ハーフタイムにはトンプソンHCから「先週のサントリーサンゴリアス戦では1対1で相手を倒せていたが、今日は最初のコンタクトで勝つことができていない。後半はそこを改善していこう」とアドバイスがされ、選手同士も情報交換をして後半に備えます。
新たな気持ちと作戦で臨んだ後半でしたが、開始直後にキックしたボールをキャッチされターンオーバー、ハーフライン付近から左へ展開され最後はステップでかわされてトライで失点。その後は両者一歩も引かない攻防が繰り広げられる中、ヴォルテクスはディフェンスにおいても高い集中力でアグレッシブに挑み続け、ゴールライン間際まで攻め込まれるも持ちこたえ、なんとかピンチを免れます。
そんな中、後半4分から出場したLO吉浦選手がラインアウトを的確に導きチャンスをつくり出すなど、途中出場のフレッシュプレーヤーたちがその力を存分に発揮し、ヴォルテクスが徐々にボールを支配する展開に。接点での激しさを増したヴォルテクスはボールをキープ、粘り強く攻め続けます。
チャンスを狙い続けたヴォルテクスは29分、敵陣でのスクラムからNo.8マクベリー選手が突破、SH松尾選手がディフェンスラインの隙を突いて渾身のトライ。会場が大歓声に包まれる中、流れを確実に引き寄せたヴォルテクスは、敵陣5m付近まで再び攻め込み、FWの献身的なプレーによって度重なるブレイクダウンでボールをキープし続け、右ラインアウトのチャンスを獲得。ラインアウトから展開し、No.8マクベリー選手がゲイン、最後はPR廣畑選手がトライを決めます。
40分にはFL河原崎選手のタックルでターンオーバー、敵陣での連続攻撃からCTB大坪選手が相手のタックルを受けながらも力強い走りを見せゲイン、SO本多選手からの絶妙なパスがCTB山口選手につながり、最後はFB吉田選手が左隅にトライ。さぁここから!という勢いにのったヴォルテクスでしたが、ここで無情にもノーサイドのホイッスルが鳴り響き、試合終了となりました。
前半での失点が響き勝利とはなりませんでしたが、ヴォルテクスにとって最初の関門となることが予想される来週のマツダブルーズーマーズ戦に向けて大きく勢いをつける一戦となりました。出場チャンスをつかんだ若手たちがチームに大きなインパクトを残した本戦、これからの彼らの活躍に期待です!
なお、試合の模様はFBS福岡放送系列にて九州では大分、沖縄を除く6県で放送予定で、福岡、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島では11月20日(土)午前10:30〜11:25、熊本では11月27日(土)午前9:30〜10:25です。解説はヴォルテクス前監督の神田識二朗氏が務めます。こちらもぜひお楽しみください。