前日はサントリーとのサテライトリーグで善戦を繰り広げひとまわり成長した姿を見せたヴォルテクスは、いよいよトップキュウシュウリーグ後半のスタートとなる山形屋戦に挑みました。“チームとしてやっていることをフィールドの上で実践すること”をチームの目標のひとつとして取り組んだ本戦では、プレーの精度は目指すレベルではなかったものの、確実に勝利をおさめ、前半の課題点を後半徐々に修正していった80分間となりました。
11月でありながら20度近い気温の中、ヴォルテクスのキックオフで試合は始まりました。立ち上がりから声は出ているもののノックオンやパスミスが続き、なかなかリズムを作れずにいた開始4分、22m付近での連続ラックから陣地を拡大しSO本多選手がオープンサイドへ展開、WTB吉永選手がトライを決めます。ここで流れをがっちりとつかみたいヴォルテクスでしたが、ボール際でのミスでチャンスを活かしきれず、ボールをキープできません。ここから自陣でのプレーとなり、ライン際まで攻め込まれる我慢の時間が続くも、コミュニケーションのとれたチームディフェンスで応戦し、ピンチをしのぎます。
再び試合が動いたのは20分、マイボールスクラムから右に展開しSH松尾選手がゲイン、そこから再び連続攻撃となり、最後はゴール前5mでのラックからNo.8ドハティ選手、WTB安部選手とつなぎ左隅へトライ。27分にはSO本多選手のチャージでマイボールとし、激しいブレイクダウンを繰り返して徐々に前進、最後は敵陣ゴール前5mスクラムを押し込みトライ。続いてLO山下選手もトライを決めます。
36分にはLO進藤選手がラックサイドをついてトライ。39分にはゴール前でのラインアウトモールを押し込みFL吉浦選手がトライし、HOマンレー選手がゴールキックを決めてハーフタイムに入ります。
ハーフタイムには相手を無失点に抑え、確実に得点は重ねているもののミスが目立った前半を振り返り、トンプソンHCから「ディフェンスでもプレッシャーをかけている点は良かった。後半はアタックでもっと一人一人が前に出る意識を持って」とアドバイスがされ後半スタート。 後半開始3分、相手のキックボールをFB今村選手が自陣でキャッチしゲイン、そこから連続攻撃となり、ゴール前5m付近でのラックからPR小野田選手が持ち出し右隅にトライを決めます。続いて自陣でのこぼれ球を吉永選手がチェイスし敵陣ゴールライン際でのラインアウトのチャンスを獲得、ラインアウトモールをFW陣の強力なプッシュによりそのまま押し込んでトライ。後半に入って徐々にヴォルテクスのペースとなり、一人一人の前に出ようとする姿勢がアタックに勢いをもたらし、ミスも少なくパスが確実につながりだします。
12分にはゴール前ラックからNo.8川嵜選手がラックサイドをついてトライ。ヴォルテクスのリズムができあがりつつあった16分、自陣22m付近での敵ボールスクラムから左へ展開され、ディフェンスの隙をつかれて左隅にトライを決められてしまいます。ここで立て直したいヴォルテクスでしたが、続く18分にもキックボールのドリブルで突破を許し、すぐに2本目のトライを奪われます。無失点を意識していただけに、続けて2本のトライに悔しさを隠せない選手たちでしたが、気持ちを立て直し、24分にはPR小野田選手が突破してトライ。27分にはHO大山選手が力強い走りを見せトライで得点を重ねます。
続けて10m付近でのスクラムから展開し、CTB山口選手がトライ。ヴォルテクスはブレイクダウンやスクラムで圧倒的な強さを見せゲームの流れを引き寄せます。
39分には自陣10m付近のモールからFLのポジションに入ったアトキンソン選手が切り込み左へ展開、WTB安部選手がトライ、最後はゴール前ラックからSH松尾選手、HO大山選手とつなぎトライを決め、試合終了。
序盤の立ち上がりやプレーの精度においては課題が残るものの、前半の反省点をチームで修正し、後半は一人一人の前に出る姿勢が表れた試合展開となりました。 会場にお越しいただきました鹿児島のファンの皆さまをはじめ、鹿児島支店ならびに九電商友会をはじめとするお取引関係各社の皆さま、ご声援を送っていただき、心から感謝を申し上げます。 次戦は11月13日(土)に香椎競技場にてリコーブラックラムズとのサテライトリーグ戦を予定しています。変わらぬご声援をよろしくお願いいたします!