12/14(日) 12:00 NECグリーンロケッツ(鹿児島県立鴨池陸上競技場)

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キューデンヴォルテクス NECグリーンロケッツ
27   31

チーム名   T G PG DG 小計 合計
キューデンヴォルテクス 前半 3 3 1 0 24 27
後半 0 0 1 0 3
NECグリーンロケッツ 前半 3 2 0 0 19 31
後半 2 1 0 0 12



出場選手
1 中村 嘉宏 9 松尾 匡祐
2 佐藤 孝樹 10 齊藤 玄樹
3 田尻  亮 11 山田 和弘 → 山口 雄一(後半33分)
4 吉上 耕平 12 ナイサン グレイ
5 ルーク ドハティ → 進藤 猛(前半15分) 13 ティム アトキンソン
6 松本 允 14 吉永 将宏
7 山本 英児 → 谷口 大督(後半2分) 15 今村 圭吾
8 川嵜 拓生 → トム マクベリー(前半23分)    

レポート

ラスト4分の悲劇…。勝利目前での逆転負け。

 12月14日(日)、鹿児島県立鴨池陸上競技場にて、トップリーグ第9節、NECグリーンロケッツとの試合が行われました。
 トップリーグは残り5試合。第8節を終えて、1勝の現状に、チームにはもちろんのこと選手たちにはより一層のプレッシャーが重く圧し掛かっています。それでも、前を向き、毎週訪れる試合に立ち向かい、勝利を信じて挑まなければ一向に光は射してきません。
 今試合の相手は、現日本代表の選手も多く所属する強豪チーム、NECグリーンロケッツ。相手に委縮することなく、個々の力を信じ、15人が協力し合って成り立つヴォルテクスとして全員で勝利に挑み続けます。



 会場は試合前から強い風が吹いています。前半は、ヴォルテクスのキックオフで開始。風下の状況下でいかにして得点へと繋げるかがポイントとなってきます。
 先制点を許したくないヴォルテクスでしたが、開始2分。いきなりNECの長身FLセミシ・サウカワ選手に身体能力の高さを見せつけられるようなカウンターアタックでライン際を3,4人抜き去られ大きくゲインされると、ヴォルテクスディフェンスは追いつくことができずに、2対1の状況でトライを奪われてしまいます。
 個人プレーであっさりとトライを奪われ、この試合の雲行きが怪しいかとも思われましたが、その直後の5分、ヴォルテクスは敵陣に攻め込み、ゴール前スクラムからSH松尾選手、SO齊藤選手、CTBグレイ選手、CTBアトキンソン選手へ展開すると、内側から絶好のタイミングと素早いスピードで走り込んできたWTB山田選手へ絶妙なパスが繋がり、先制トライを帳消しにするほどの鮮やかなトライを奪います。
 そして、15分には、敵陣でのハイタックルによる反則からぺナルティゴールを決め、10対7とリードします。




 この状況にNECは黙っておらず、18分に自陣ゴール前から2次攻撃でトライを奪われてしまいますが、ヴォルテクスの波は治まることなく、24分、敵陣ゴール前でLO吉上選手の体を張ったキックチャージからこぼれ球をNECが拾って攻めようとしたものの、ヴォルテクスの激しいディフェンスが立ちはだかり、ゴールライン付近でラックの攻防となり、CTBグレイ選手が密集の中で貴重な逆転トライを奪います。
 27分には、ゴール前ラインアウトからFWがモールを形成。ラックとなってSH松尾選手、SO齊藤選手、CTBグレイ選手、FB今村選手へボールを繋ぐと、今シーズン驚異的なアタック力を見せている今村選手が2人がかりのディフェンスを引き連れトライを決め、リードを広げます。
 29分にNECにトライを許しますが、終始風下という不利な状況で、24対19とリードしたまま良い形で前半を折り返します。




 後半は風上となり、猛攻が期待されるヴォルテクス。しかし、この日のヴォルテクスは不運とも感じられるアクシデントが続きました。前半の開始直後から、FW陣が相次いで交替を強いられ、残るFWのリザーブメンバーは、HO谷口選手とPR松尾選手の2名。通常であれば、流れを変えたいときに投入するリザーブメンバーですが、今回は流れどうこうでは投入できない状況に…。
 それでも後半のキックオフは当たり前のように訪れ、開始2分でさらなるアクシデント。既にバックローを使い果たしたヴォルテクスの苦肉の策は、HO谷口選手を投入し、HO佐藤選手がFLへ移動。



 チームとしての戦法云々はさておき、15人それぞれが機能するのか…。ヴォルテクスの非常事態が残る38分間も続くことに誰もが不安を覚えました。
 しかし、この大ピンチの中、選手たちの結束力は高まります。自陣で幾度となくNECの猛攻を受ける中、ヴォルテクスは鉄壁のディフェンスでゴールラインを割らせません。
 このまま踏ん張るかと思われた21分、ヴォルテクスにアタックのチャンス。ところが、ハーフウェイライン付近でNECのNO.8箕内選手にターンオーバーされると、そのまま走られ再び逆転トライを許します。
 24対26とその差は2点差。ヴォルテクスにも大きなチャンスは巡ってきますが、あと一歩というところでの判断ミス、パスミスが影響し、トライへ繋げることができません。
 メンバー変更の危機的状況での得点は難しいかと思われた33分、ヴォルテクスは敵陣でのペナルティからゴールキックを選択。難しい位置からのキックでしたが、SO齊藤選手は、プレッシャーを跳ねのけての見事なキックで、27対26と逆転に成功します。
 ノーサイドまでは残り7分。厳しい状況で戦い続けるヴォルテクスは、死に物狂いでディフェンスし続けますが、残り5分を切った36分に悲劇は起こりました。再びNECのFLサウカワ選手にライン際を走られ、今年から適用されたタッチフラッグに触れてのトライ。逆転を許したヴォルテクスに残り3分で盛り返す余力は残っておらず、31対27で悔しい悔しいノーサイドを迎えました。




 試合終了後の記者会見。神田監督は、「選手交替が多い中、ディフェンスでは、後半特に粘り強さを見せました。ですが、前半の3つのトライは簡単にとられすぎたという反省もあります。」と振り返り、中村主将は、「多くのファンの皆さまの前で勝利したかったのですが、悔しくて本当に残念です。もっとラインアウトでプレッシャーをかけていきたかったのですが、選手交替の部分で狂ってしまいました。」と話し、勝利にこだわっていた思いが十分に伝わる会見でした。

 最後になりましたが、今試合も大変多くの方々に会場へ足を運んでいただきました。ファンの皆さまをはじめ、鹿児島支店ならびに九電グループ関係者の皆さま、お取引関係各社の皆さま、OBを中心とする応援団の皆さまの熱いご声援に厚く御礼申し上げます。
 連敗というプレッシャーから脱出するため、ヴォルテクスの背水の陣をファンの皆さまとともに突き進みたいと思いますので、どうか残る4試合もヴォルテクスに大声援をよろしくお願い申し上げます。

 次節は、12月21日(日)レベルファイブスタジアムにて行われます、福岡サニックスブルース戦です。引き続き、ご声援のほどよろしくお願い申し上げます。

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