9/14(日) 13:00 サントリーサンゴリアス(月寒ラグビー場)

試合結果一覧へ


キューデンヴォルテクス サントリーサンゴリアス
26   65

チーム名   T G PG DG 小計 合計
キューデンヴォルテクス 前半 0 0 0 0 0 26
後半 4 3 0 0 26
サントリーサンゴリアス 前半 3 3 2 1 30 65
後半 5 5 0 0 35



出場選手
1 中村 嘉宏 9 村上 龍寛
2 谷口 大督 → 佐藤 孝樹(後半23分) 10 齊藤 玄樹
3 田尻 亮 → 松尾 健一(後半18分) 11 山口 雄一 → 前田 健介(後半32分)
4 吉上 耕平 12 ナイサン・グレイ → ピーター・ミラー(後半8分)
5 ルーク ・ドハティ → 端迫 雅俊(前半4分) 13 ティム・アトキンソン
6 松本 允 14 吉永 将宏
7 山本 英児 → トム・マクベリー(後半0分) 15 黒木 孝太 → 今村 圭吾(後半18分)
8 川嵜 拓生    

レポート

王者相手に完敗。執念の4トライで貴重なボーナスポイント。

 9月14日(日)、月寒屋外競技場(北海道)にて、昨年のトップリーグ王者であるサントリーサンゴリアスとの試合が行われました。快晴の空の下、3200人の観客が集まった会場はほぼ満席状態で、バックスタンドからは、遠路はるばる福岡から駆け付けたキューデンヴォルテクス応援団が声援を送り続けます。



 前半は、風下の悪条件。サントリーサンゴリアスのキックオフで試合が開始されると、6分に、早速サントリーが攻め込んできます。ヴォルテクスのディフェンスラインの隙を昨季トップリーグMVPのWTB小野澤選手に突かれ、そのままゴール中央に先制トライを奪われます。
 先制点を許したヴォルテクスですが、10分に絶好のチャンスが訪れます。敵陣に攻め込みゴール前10m付近で圧倒的にアタック側が有利な展開。誰もがトライを信じた瞬間でしたが、痛恨のノックオン。自らのミスでトライチャンスを逃してしまいます。
 その後も粘りのディフェンスでゴールを守り続けますが、アタックで流れを変えることができないまま時間だけが過ぎていきます。




 一方、サントリーは、ドロップゴールや反則からのペナルティゴールで確実に追加点を奪い、34分には、ラインアウトから展開され、またも小野澤選手に抜け出されトライを決められます。
 続く38分、自陣ゴールライン間際でのプレーでCTBグレイ選手がシンビンを受け退場すると、その直後の39分にトライを奪われ、前半を0対30で折り返します。
 サントリーはヴォルテクスの小さなミスの積み重ねを得点源とし、ヴォルテクスは自らの得点が0点のまま、苦しい前半となってしまいました。




 後半、風上に立ち反撃に出たいヴォルテクスフィフティーン。前半終了間際のシンビンにより14人でのプレーを強いられる状況で後半が開始されます。
 試合が動いたのは、14分。サントリーにペナルティからクイックスタートされ、ヴォルテクスのディフェンスが機能しないまま、トライを奪われてしまいます。
  0対37となり、このまま完封負けか!?と思わせるような嫌な雰囲気が流れます。



 しかし、ここからヴォルテクスの怒涛の攻撃が開始されます。17分、連続攻撃で敵陣へ攻め込むと、ラックからLO吉上選手が絶妙なオフロードパスをCTBアトキンソン選手へ繋ぐと、そのまま走りこんでトライを奪います。ヴォルテクスの初トライに、会場には歓声が湧き上がり、今までの悪い雰囲気を一掃してくれます。



 続く19分には、ヴォルテクスが敵陣のゴール前まで持ち込むと、タッチ際に追い込まれサントリーボールになりそうな場面が、相手の体にボールがあたりタッチを切る好機に恵まれます。出たボールをFBミラー選手がクイックスローで大きく投げ入れ、FLマクベリー選手へ。そこに絶妙なタイミングでアトキンソン選手が走り込みます。外国人選手の連携プレーで1トライを追加し、14対37と差を縮めます。

 さらに続く22分、ラックからHO谷口選手、FLマクベリー選手、LO吉上選手、FL松本選手と左へ展開すると、松本選手が内側に切り込み、相手ディフェンスを引き連れて勢いよくトライを決めます。
  19対37。5分間で3トライを奪う猛攻撃で食らいつくヴォルテクス。このままの勢いを持続し、サントリーに追いつきたい思い一心で挑みますが、これまでの疲れからディフェンスが崩れはじめます。直後の25分、30分にディフェンスラインを簡単に突破されてしまい、19対51と再びリードを広げられてしまいます。

 残り時間は10分。その中でヴォルテクスの挑戦すべき課題は、ボーナスポイント1を奪うこと。4トライ以上で獲得できる「1点」を狙うため、サントリーディフェンスを前にし、果敢に攻め込みます。
 36分。待ってましたと言わんばかりに、自陣で得たサントリーのオフサイドペナルティからFBミラー選手がクイックスタートで抜け出します。この時点で、ゴールラインまでは70mほどの遠い距離。ミラー選手からCTBアトキンソン選手へパスを繋ぐと、アトキンソン選手が巧妙なキックとスピードを生かし一気に敵陣へ。相手ディフェンスの素早い戻りよりも一瞬早く、アトキンソン選手がゴールラインに飛び込みボールを押さえてトライを奪い、貴重な勝ち点1を得ます。
 しかし、崩れたディフェンスラインを修正することができないまま、その後もサントリーの華麗な攻撃に対し成す術がなく、終わってみれば26対65。昨シーズンに引き続き、サントリーサンゴリアスに対し、完敗を喫しました。



 試合終了後の記者会見で、神田監督は、「完敗で何も言うことはありません。」という言葉に止まり、中村主将は、「試合結果のとおり、点数は開き、ディフェンスにおいては反省点しかありません。せめてもの救いは、勝ち点1を取れたことです。」と試合を振り返りました。
 トンプソンHCは選手を集め、「後半4トライでボーナスポイントを獲得できたことは良かった。しかし、この点数差を見ると、正直なところ誰も喜べない。前半20分のプレーにおいて、精度が非常に低かったことを改めて反省すべきである。」と話しました。

 最後になりましたが、遠路福岡を含む九州から会場にお越しくださいました大変多くのファンの皆さまをはじめ、OBを中心とする応援団の皆さま、北海道電力関係者の皆さま、いつもと変わらない、熱く心に響くご声援をありがとうございました。厚く御礼申し上げます。

 第3節は、9月20日(土)秩父宮ラグビー場にて行われます、東芝ブレイブルーパス戦です。引き続き強豪チームとの戦いとなりますが、勝利を目指し戦い続けますので、今後も温かいご声援をよろしくお願いいたします。

このページの先頭へ