2/3(土) 12:00 東京秩父宮ラグビー場
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九州電力

 

トヨタ自動車

14 64

チーム名   T G PG DG 小計 合計

九州電力

前半 0 0 0 0 0 14
後半 2 2 0 0 14

トヨタ自動車

前半 8 7 0 0 54 64
後半 2 0 0 0 10


出場選手
1 中 村 9 村 上
2 谷 口 10 齊 藤
3 田 尻 ⇒ 松 尾(後半34分) 11 今 村
4 ヒーニー 12 三 輪 ⇒ 大 坪(後半15分)
5 浦 ⇒ 河原崎(後半19分) 13 吉 岡
6 松 本 14 吉 永 ⇒ 前 田(後半20分)
7 吉 上 15 ミラー
8 川 嵜    

レポート

トップリーグ強豪チームの洗礼を浴びる!!
 第44回日本選手権大会2回戦、今シーズントップリーグ4位の強豪トヨタ自動車ヴェルブリッツとの一戦が、2月11日(日)東京秩父宮ラグビー場で行われました。これまで公式戦負けなしでトップリーグ昇格の目標を達成し、先週の日本選手権1回戦で早稲田大学とのシーソーゲームをものにして勢いにのるキューデンヴォルテクスが、朽木監督の今シーズン限りでの退任が発表され、日本選手権を優勝して有終の美を飾ろうと意気込むトヨタ自動車ヴェルブリッツ相手にどこまで喰らいつくことができるのか、注目の集まったこの試合、会場には九州から駆けつけてくださった社員・後援会・OBを中心とする応援団の皆さま、そして、東京からも支社、関係会社及びお取引先の多くの皆さまが応援にお越しくださり、約700名余りの熱のこもった大声援で選手の背中を後押ししていただきました。



 今シーズンこれまでトップリーグチャレンジマッチや先週の早稲田大学戦といった大事な試合において、幸先良い出足を見せてきた九電でしたが、この試合では前半風下であったこともあり、キックオフ直後から自陣に釘付けとなる苦しい立ち上がりとなりました。先制したのはトヨタ、2分、素早いブレイクダウンの球出しからスピードあるバックス陣に展開されると、ディフェンスの人数が足りなくなり、最後は日本代表WTB遠藤選手にタッチライン際を走りきられてトライを奪われます。すぐに取り返そうとキックオフからトヨタ陣に攻め込みますが、ノッコンなどのミスで連続攻撃を仕掛けられず、ロングキックで自陣に戻されてしまいます。リズムを掴めず、受けに回った九電に対し、トヨタの波状攻撃が襲い掛かります。7分、連続攻撃を仕掛けられると、SOで先発起用のアイイ選手に鋭いステップでディフェンスラインを破れてトライを許します。続く10分には、FB正面選手にトライを奪われ、開始10分で0対21と差を付けられます。



 これ以上失点を許すわけにはいかない九電、幾度となくトヨタ陣に攻め込みますが、激しく強いタックルと素早い集散の前にペナルティやターンオーバーを繰り返し、得点することができません。逆にトヨタはCTB赤沼選手のロングキックで九電陣に入ると、強力なFWと能力豊かなBKが一体となったテンポの速い攻撃で、20分にFL中山選手が4本目のトライを奪うと、27分にはWTB遠藤選手にこの日自身2本目となるトライを、30分にはゴール前ラインアウトからモールを押し込まれPR高柳選手にトライを奪われます。トヨタの多彩な攻撃の前に一発で仕留めるタックルを決められず、またブレイクダウンの攻防でも劣勢のままで、チャンスの糸口を掴めず更に追加点を許してしまいます。36分にWTB遠藤選手にハットトリックとなるトライを奪われると、前半終了間際の40分にはNO8ホルア選手に8本目となるトライを奪われ、0対54と大量リードを許して前半が終了します。




 ハーフタイムでは川嵜主将、トンプソンコーチ、神田監督からこれまでにない激しい喝が入れられ、気持ちを新たにして後半戦に臨みました。

 後半、目を覚ました九電は先手を取ります。4分、この日ナイサン選手に代わって先発出場のCTB三輪選手が転びながらもゴールライン目前まで前進すると、そこでできたラックから、久々に先発出場の大型LOジャロッド選手にボールが渡り、強引な突進で相手ディフェンダー2人を引きずりながらのトライ。反撃ムードが漂います。九電は風上の優位を活かし、SO齋藤選手、FBピーター選手のロングキックでトヨタ陣に入り込み、連続攻撃を仕掛ける場面も増えますが、なかなかトヨタの堅いディフェンスを破ることができず、得点を重ねることができません。



 前半とは見違えるように動きの良くなった九電は、ディフェンスやブレイクダウンでも激しさを見せるようになり、互角の攻防を繰り広げていましたが、11分、セットプレーからBKのサインプレーでFB正面選手に抜かれトライを奪い返されます。



 その後、九電はディフェンスで粘りを見せ、一進一退の攻防が続きます。何とか早く追撃のトライを取りたい九電でしたが、幾度となくチャンスは作るもののあと一歩のところで得点することができず、37分、逆にトヨタにスクラムトライを奪われ、7対64とリードを広げられます。
  最後に意地を見せたい九電は、ラストワンプレーとレフリーからコールされたロスタイム42分、ゴール前ペナルティのチャンスにこれまで身体を張ってチームを引っ張ってきた主将のNO8川嵜選手が突進し、モールを形成すると一気に押し込み、最後はLOジャロッド選手がインゴールに飛び込んで2本目のトライ。ゴールデンブーツCTB吉岡選手のゴールキックが決まったところでノーサイド。前半の失点が響き、14対64という大差での敗戦となりました。



 今シーズン最後の試合で、トップリーグベスト4とのレベルの差を痛感するとともに、メンタル面・フィジカル面・ディフェンス力・ブレイクダウンなど多くの強化すべき課題を見出した試合となりました。
  来シーズンはトヨタと同等の強さを持つチームがひしめくトップリーグに挑戦します。「選手層を厚くし、しっかりした身体づくりをして、いつもチーム全体がベストの状態で、高いレベルで戦いたい。」神田監督の決意のとおり、一層の強化を図り、シーズンには見違えるチームに変貌した姿をお見せできるよう、選手・スタッフ一丸となって精進してまいります。



 今回も早朝の飛行機で九州から遠路はるばる駆けつけていただいた社員・後援会・OBを中心とする応援団、東京からお越しいただいた関係会社及びお取引先の皆さま、当社東京支社の皆さまには、心温まる大声援を送り続けていただき厚く御礼申し上げます。
  最後になりますが、今シーズン1年間の皆さまからのご支援・ご声援のおかげで、チームは成長することができ、目標であるトップリーグ昇格を果たすことができましたことを心より感謝申し上げますとともに、キューデンヴォルテクスに対しまして、来シーズンも変わらぬご声援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

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