九州電力
NECグリーンロケッツ
福岡工業大学
前年度の日本選手権覇者NECグリーンロケッツに対し7点リードで終了間際まで追い詰め、ノーサイドの笛を誰もが期待した瞬間に悪夢が…。
開始早々のキックオフからNECの猛攻を、身を挺し相手の足元に突き刺さるタックルを連発して防ぎ、FBピーターの効果的なキックで前進する一進一退の攻防を続けましたが、11分に相手FWの突進を止めきれず先制トライを奪われました。 しかし九電も前半20分リック選手がNECの3人のディフェンダー諸共インゴールへ引き倒す豪快なトライを奪うと、WTB吉永選手がNECの攻撃のミスにすばやく反応し、60mを独走するトライ。更には連続攻撃からFBピーター選手がNEC選手を吹っ飛ばしてゴールラインに飛び込むトライを決め、19対7で前半をリードしました。
後半NECは満を持し、日本代表主将を務める浅野選手(NEC主将)、元日本代表主将の箕内選手を投入しましたが、九電は早々から連続攻撃を仕掛け、WTB前田選手が執念のトライを奪い、24対7と突き放します。 しかしここからNECは、落ち着いて日本選手権決勝でも見せた強力FW陣のモール攻撃を徹底し、体格差で劣る九電にプレッシャーをかけ、3分にはモールからSHがサイドをつきトライ、更に21分にもモールを押し込みトライを奪われ24対17となります。 この間NECは日本代表SOの安藤選手を投入するなど、本気で勝利に執念を見せると、九電も激しいタックルを連発してNECの猛攻を防ぐ、素晴らしい戦いで観客を魅了しました。 そして誰もが勝利を確信した40分の九電マイボールラインアウト。無情にもボールはNECの手に収まり、日本一のチームの意地をかけた攻撃に、最後はFB窪田選手がゴール真中にトライを決め、同点でノーサイド。大金星を目前に、ラストワンプレーの重さを痛感した試合となりました。
この試合一番にあげられるのが中村、谷口、リックの第一列。常にプレッシャーを与え、トップリーグチームと互角以上のスクラムを組み、アタック、タックルと骨惜しみ無く働いたことで、組織ディフェンス、アタックが機能しました。また新外国人ピーターと地元佐賀工業出身のCTB大坪選手の距離が長い効果的なロングキックで、ゴールラインを背にした戦いが少なく、安定したプレーをすることが出来ました。
王者NECを追い詰め、主力を引きずり出したこの試合、鉄壁の防御を誇るチームから4トライを奪うなど、九州電力にとって評価できる内容ではありましたが、後半の失点、勝利の厳しさを痛感した試合となりました。24対24という結果に甘えることなく、「なぜ後半追いつかれたのか?」を課題として、次回行なわれるリコーブラックラムズとの戦いに臨みます。
遠路会場に足を運んでいただき、応援をいただいたの皆さまには厚く御礼申し上げます。 また、この日12時から行なわれた福岡工業大学との試合は、FW・BKとも終始圧倒、67対14で勝利しました。
【今週の試合予定】 5月27日(土) 13:00 リコーブラックラムズ(長崎総合運動公園かきどまり陸上競技場)